Motoholic by MBK

東生駒Motoholic、 ..日々の四方山話。

溶けない油(FCR整備)

 Motoholicの予定表は 地味~に じわじわ~っとすすんでおります。
 今日は一寸珍しい話題、溶けないグリースのお話です。

---売約済中古車 R80 の ケイヒンFCRキャブレター(Φ37) の洗浄整備を進めていたのですが... 、
これのスロットルバルブを吊り上げる軸にはニードルローラーベアリングが使われており、そこには高価なフッ素グリースが給油されています。
 FCRもオーバーホールしてお渡しの為、勿論、フッ素グリースはぬかり無く手配していたのですが、いざ洗浄の段になって当たり前の事にいまさら気づきました。「ガソリンに溶けない」フッ素グリース は、アルコール にも ラッカーシンナー にも 業務用の強力なキャブクリーナー にも まるで溶けないのです。 つまりは劣化して固くなって砂塵も含んでしまっているのに簡単には洗い流せないのです。 (30年前ならダイフロンという手があったかもしれませんが、代替溶剤では これを溶かすとは考え難く)流石に困ってしまいました。

f:id:motoholic:20170215160852j:plain
画像↑ではフッ素グリスがラッカーシンナーに浸っています。
(ナント、シンナーを弾いていますwww)


---クリューバーのグリス、バリエルタ L55/2 なるものが相当するのですが、MSDSも「企業機密」の下 まるで情報は無く、基油のフッ素オイルについて調べても「フッ素系潤滑剤は他の油剤類との相溶性が全くありません」なんて書かれている始末。
..そんな訳で、一計を案じました。 基油であるフッ素オイルを手に入れて、グリスを柔らかくし、強力な界面活性剤(=キャブクリーナー)で洗い流そう! ...で、探しまくりました、入手容易なフッ素オイルを。

f:id:motoholic:20170215160853j:plain
(^^)v クリューバーのフッ素オイルスプレーで、やっと溶けました。
本来の使途(電気接点用)とは違うのですが、何らかの溶剤で薄めたフッ素オイルのスプレーでMSDSを見ても溶媒は「企業機密」になっていますが、まあ、結果オーライです。グリスが溶けてやわらかくなってくれれば、リテーナーの中のグリースも洗い流せます。


---フッ素グリースをゆるめ、キャブレターを浸漬洗浄して、洗浄槽の缶の底に溜まった残渣からグリースを集めるとこんな按配です。

f:id:motoholic:20170215160851j:plain
溶けずにモロモロになって、洗浄槽の底の残渣に混じってに溜まってました。
ガソリンに溶けない特性は、用途の中では有利なのですが、整備する側には、手も工具も入らないところに使われると本当に扱いにくいです。

 

 ----------

<今般洗浄中の部品>

地味な作業ですが、部品の清浄さは、整備の基本中の基本。
こういうところは手抜きをしないのが、当店の流儀です。

---FCR総バラシ洗浄
f:id:motoholic:20170215160155j:plain
キャブレターは 砂塵の付着が激しかったので結局完全にバラして浸漬洗浄。

---Fフォーク
f:id:motoholic:20170215160156j:plain
Fフォークは外観の割に中身は極上、新車からキチッとオイル交換して維持されていると、驚くほど磨耗が少ないです。
空冷ツインのフォークの美点はなんといっても既製品のブッシュを使わず、H-Crメッキのインナーチューブをボーリングされたボトムケースのアルミダイキャストで直受けしている事です。 これが、Fサスの剛性向上に大変役に立っていますネ。

 

◇雑務ともいえぬ諸々に追われて、少々もたつきましたが、コツコツ止まらずに進んでいます。

m(_禿_)m スミマセン デス

 次回は、CZ125、珍しい怪速スクーターの話題です。

 

 

・・・Motoholic(モトホリック)・・・

奈良 東生駒BMW空冷ツイン好きなバイク屋です。
店主は /7系空冷BMWが得意です、ご相談下さい。